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2011年01月16日

「ハリーとトント」

「ハリーとトント」

      「ハリーとトント」

      TSUTAYA DVD


老人と愛猫のロード・ムービーで、

「トント」が猫の名だ。

40年以上前に撮られた映画がDVD化されたので、

ラッキーにも観る事ができた。

70年代の車、風俗、アメリカはオシャレで、

憧れの世界だったんだと改めて思った。

ハリーは70代の老人で、

家でもスーツ姿で過ごしている紳士なのである。

老人が主人公なので登場人物も老人が多い。

その人々とのやり取りが面白い。

ハリーにとってトントはたった一人の相棒であり家族だが、

猫っ可愛がりしている訳ではない。

本当に自然に寄り添い、適当にお互いを邪魔しない、

二人の間にはそういう信頼関係があるのだ。

ハリーはトントにリードを付けて、

まるで犬を散歩させる様に連れて歩く。

トントは立派な体格の茶トラの猫だ。

それに演技が素晴らしい、

(トントが猫だという事を時々忘れてしまう)

どのように撮ったんだろうと驚きの連続だ。

ハリーは住んでいるアパートの立ち退きにあって、

長男宅に身を寄せるが居づらくなって、、、

と、三人の子供の所を転々とする、

ニューヨークからシカゴ、そしてロスアンジェルスへと旅する。

70年代、車はフルサイズのアメ車ばかり、

ハリーの長男の車も、フルサイズで2ドアハードトップである。

そんな中をハリーは手に入れた中古の「青い車」で走る。

ダッシュボードにおとなしく寝そべっているトント。

ヒッチハイクの若者を同乗させ、

いろんな人々と出会い、思いがけない出来事にもあう。

留置場で出会った老人が特に良かった。

「良い人には良い呪文、悪い人には悪い呪文」

(これは仕方の無い事らしい、、、)

カワウソと二人このセリフにはまり、

しばらくは合言葉になったほどだ。

あと、あやしいセールスマンの乗っていた車。

ワーゲンバスとビートルを合体させた世にも不思議な車、、、。

しみじみとした、いつまでも心に残る映画だ。

DVD化に伴い素敵な特典もある。

監督が音声つき解説をしているのがすごく良かった。

当時は40代、現在老人となった監督は、

この映画丸々1本分解説している。

映像を流しながら、監督の声で「この俳優は、、、」とか、

「このシーンで、、、」とか解説がのっかっているので、

2回楽しめるのだ。

この作品に対する愛情が倍増する。

すっかり影響された私は、

近所で見かける茶トラをトントと呼ぶようになった。

それにしても古さを感じさず、

40年前の映画とはとても思えないセンスだ。

   こねねこ





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Posted by ネコとウソ at 21:02│Comments(0)映 画
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