ネコとウソ

早めに出かけて平和通りから入った。

相変わらず観光客で賑わい、

両側から迫る原色ギラギラの

沖縄がこれでもかと販売されていたが、

沖縄ってこんなにも派手派手な所なのだろうか

と現地人は思った。また、

山から出てきたものだから人を避けるのにも難儀した。

　そうこうしている内に、見覚えのある路地が現れ

「そうだ！ここから行くのだった」と記憶が呼び覚まされ坂を登る。

映画館までの、その間わずかだが、

ひなびた風情のお店の前にはネコたちが三々五々

のんびりと昼寝をしていた。

その中で、最近のシーマー君（お友達猫）のように

首に大きな傷を作っている子がいた、

どこも同じなんだと思った。

猫もやはり生きていくのに大変なんだ。