てぃーだブログ › ネコとウソ › 本 雑誌 › 星の王子さま

2008年08月23日

星の王子さま

星の王子さま


  星 の 王 子 さ ま

   サン=テグジュペリ

    河野万里子 訳

     新潮文庫


 1943年に出版。

既にというか、当然と言いますか、

王様、

大物気どり、

酒びたり、

実業家、

点灯人、

地理学者

と揶揄している。

 時に新聞では王、王妃を募集している、、、。

まあ、水を差そうという訳ではないが、

今一度「星の王子さま」を読んでから

応募しても良いのではないだろうかと思う。

王とてシステムであって

「良い王様」というのがあるのでは無い。

その事をとても分かりやすく

「星の王子さま」には書かれている。

 何年か前に、

勝連城跡に

立ったことがある。

そこは見晴らしがとても良く、

為政者でなくとも感慨に耽ることが出来る。

その時、

近くにいた若い夫婦の会話が風向きで聞こえた。


  「昔の人は偉いわねぇ」と奥さんが言えば

  「平民がうんと働かされて出来たんだよ」

       と夫君が答えた。

 ちゃんと分かっている人には分かっているんだと思った。

 相変わらず、

どこぞの王子がお友達なりを引き連れて

冒険アドベンチャーの旅に出て大活躍する

という話が盛況であるが、

はたして我々庶民は

どのような役割を与えられているのかと心配する。

 もちろん私も魔法が使えれば

どれだけ宜しいかと思う。

生活の些事は体の運動にも良いので、

これといって魔法を使う必要もないが、

王様気どりや大物気どり、

実業家については魔法で何とかしたい。

 「酒びたり」になっても周囲が迷惑するだけで、

なんの解決にもならず、

かつ経済効率も悪いときている。

あら、実業家的な事を言ってしまったかしら、、、、。

 点灯人(サラリーマン)においても

少しの気付きが幸せにつながるのだが

「自分で考える」という事の

放棄の方が楽だと決めてしまっているみたいだ。

そればかりか、

自分の不幸は世間や他人のせいに

してしまっているようにさえ見える。

最近公務な方とお話していると

「予算が無いので当てにしないでください」

というような事を聞かされる。

ほう、言い得て妙。それなら何故に潰れず、

かつあなたの給料はキチンと出ているのか、

それが知りたい。

そんな会社とうに潰れてまっせ!

それとも「地理学者」とおっしゃりたいか、、、、。

 実業家より、、、、

「だが銀行に預けられる」

「どういうこと?」

「私の星の数を、紙切れに書くってことだ。

 で、その紙きれをひきだしに

 しまって、鍵をかけておく」

「それでおしまい?」

「それでじゅうぶん!」

<おもしろいな>と王子様は思った。

<なかなか詩的だな。

でもあんまり有能って感じはしないや>、、、、

 17より、、、、

「人は、しゃれたことを言おうとすると、

ついうそが混じってしまうことがある。」

 キツネの話より、、、、

「人間たちはもう時間が無くなりすぎて、

ほんとうには、

何も知ることができないでいる。

なにもかもできあがった品を、店で買う。

でも友だちを売っている店なんてないから、

人間たちにはもう友だちがいない。

きみも友だちがほしいなら、ぼくをなつかせて!」



「たとえば、きみが夕方の四時に来るなら、

ぼくは三時からうれしくなってくる。」

「きみのバラをかけがえのないものにしたのは、

きみが、

バラのために費やした時間だったんだ」


 次から次へと

覚えたくなるような言葉が出てくる、、、、、。

それにしても大人たちは、

子供が「楽しい事」を

意地悪のように奪い取ってゆく、

そして「りっぱな大人になるんだよ」と諭す!

立派な大人って、もしやアンタのこと?


          獺




同じカテゴリー(本 雑誌)の記事
コンビニ人間
コンビニ人間(2018-12-27 00:19)

沖縄の行方
沖縄の行方(2018-08-21 21:16)

国体論
国体論(2018-06-24 22:31)

私の身体は頭がいい
私の身体は頭がいい(2018-06-03 21:09)

俺 つしま
俺 つしま(2018-05-28 21:53)


Posted by ネコとウソ at 23:29│Comments(2)本 雑誌
この記事へのコメント
初めまして初コメントします。
星の王子様の作者は確かフランスの貴族でしたよね?
相当、かわりものだったらしいけど

星の王子様は北アフリカで郵便飛行士をしている時に体験した事を元にして着想したみたいですね。
Posted by akihiromuakihiromu at 2008年08月24日 05:41
 はじめまして、こちらこそよろしくです。

そう、貴族ですねっ、、、、。

貴族にあっても、パートナーをはじめ

彼の人生はままならなかったようです。
Posted by こねねここねねこ at 2008年08月24日 17:10
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。