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2018年06月03日

私の身体は頭がいい

私の身体は頭がいい



     私の身体は頭がいい

       内田 樹

       文春文庫


  本文より、、、

  武術的能楽論

 でも、そんなふうに身体運用の精密化や高度化を
定量的に測定しょうと望むと、
私たちは「昨日までやっていた身体運用」をなかなか手放せなくなる。
逆説的な事だが、自分の身体能力の運用の向上を数値的に
確認したいと望む人間は、身体運用の方法の根本的な変化を
忌避するようになる
(ほとんどの場合、それは一時的に数値の低下を招くからだ)。
 だが、武術的身体運用は、術者に身体運用「文法」の根本的な
書き換えを要求する。武術的な動きというのは、
速い動きのことでもないし、強い動きのことでもない。
いわば「次元の違う動き」である。
分かりにくい比喩を使って言えば、日本語でしゃべっているうちに、
相手がいきなり「火星語」で話始めたので、
あっけにとられているうちに、
相手が「火星語」でのセンテンスを言い終わってしまった、、、、
というような感じで私たちは武術的に「負ける」。
         
                (P201~202)



              そうか、

  それで、大方の人はそれまでの「図的描写」をゆずらないから、

 いつまでたっても西洋絵画の「空間」の認識をしてくれない、、、。

     ということで武術に限らずお勧めです!


            カワウソ





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