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2008年08月20日

ハムレット

ハムレット


       ハ ム レ ッ ト

        シェイクスピア 
 
        福田恆存 訳

         新潮文庫

オフィーリアが気になって、

最近やっとシェイクスピアの「ハムレット」を読んだ。

読み終えて気が付いたのは、

オフィーリアがほんの脇役でしかなかった事。

西洋の昔の女の子たちが、

川や池でオフィーリアごっこをしたという話が、

本を読んでいると、よく出てくる。

例えばバージニア・ウルフの姪が、

オフィーリアごっこをしたという、

イギリスのチャールストンファームハウスの池は、

「ku:nel」№33の表紙を飾っているし、

「赤毛のアン」にも、うろ覚えだが、

そういうエピソードがあったと思う。

少女たちの心をとらえるオフィーリアは、

もっと重要な役なのかと思っていた。

気が狂い、花輪を小川のそばの柳の枝に掛けようと、

木によじ登って、枝が折れたため、

花輪もろとも小川に落ちて、

川面を漂い祈りの歌を口ずさみながら、

川に飲み込まれて死んでいくという、

その最後が劇的なためか、、、。

それより何より、主役のハムレットのセリフがすごかった。

改めてシェイクスピア劇は演劇なのだと思った。

言葉なのだ。

人間は言葉によって人間になったんだ。

オフィーリアの父のポローニアスは、

タヌキ親父のような物言いが面白くて、

夫にそのセリフを読み上げてもらい、

二人で大笑いした。

セリフが覚えられたら、

ハムレットとポローニアスごっこや、

墓掘り二人組ごっこなど楽しそうだ。

あっ、いや、ハムレットは悲劇で、

最後は「レザボアドッグス」状態なんだけど、、、。

           ねこ




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