2008年07月01日
絵本を読む
夕 闇 の 川 の ざ く ろ
江 國 香 織
ポプラ文庫
久しぶりに絵本を読む。
「今思うと、発狂した画家のアトリエみたいなバスでした」
というのはいかにもありそうで気に入らないが
「人がほんとじゃないなら、何がほんとなの、
と、しおんに訊いてみたことがあります。
しおんはあっさり微笑んで、
物語よ、とこたえました。」
ここまでなら、まあ、ありがちな少女ものという風になるが
「物語があるだけなの。
それがぐるぐるまわっていてね、
人なんて、それを運んでいるだけなのよ。」
といわれて俄然読み進む気になる。
「物語の中では、、、、人なんて、、、、
一匹の山あらしの足のうらの肉球だったりするんだから、、、」
ときたら、やはりうれしいし
「現実なんて作為的な錯覚にすぎないし、
人はみんな物語に便乗して、
知りあいのふりをしてうろうろするので
油断がならない、、、」となる。
「しおんの『おかえりなさい』は
『はじめまして』に似ています」
「なあに、いまさら。
私たち、幼稚園から一緒だったの、忘れちゃったの?」
といわれて、しおんは
「でも、人なんて
ちょっと外にでただけで、
ちょっと風に吹かれただけで、
記憶ごと変わってしまうもの」という。
60ページ程のはなしで江國は
小説が物語(作り話)ではなく
事実(想像)であると話す
くそ暑い中10分ほどで読める本。
クールに決めたい方への一冊かと思います。
「私が訊くと、しおんは口の端を歪めて嘲笑し
(こういう笑い方をするから反感を買うのです)、、、」
こういうのってアーバンじゃないですかぁ、
OKINAWAの暑さには効くと思うけどなぁ、、、、、。
あっ、こういうのを忘れるために沖縄に来た、
失礼しました。
でもさッ
「みんなあんなでしょ」
といわれたら
「どんな?」と聞くでしょ、
でっ、こたえが
「みんなあんなさぁー」
といわれて困るでしょ、、、、。
どんなかな、、、、
Posted by ネコとウソ at 18:19│Comments(0)
│本 雑誌
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