タカエズトシコ展
タカエズトシコ展
2010.1.1~3.14
沖縄県立博物館・美術館
付けられた、作品のタイトルから何ものかをイメージするが、
その何ものかをイメージ出来ないままタイトルは昇華され
「クローズドフォーム」の中へと閉じられてゆく、、、。
作品の形状は何かに似ているものの、
似ている事はその何かに似ている事を昇華させるために
似ているのであって、思い出させるためでは無い、
そこにタカエズ氏の作品の普遍があるように思われる。
閉じられる事によって顕現する開かれたその表面は
広大な絵画のようである。
その在りようは痛く私の嗜好を突き、花咲くように、
その形状と一体となって流れる釉薬は
もはや陶芸ということではくくりようもない、
オブジェというにはもっと神聖なものとして
目の前に現前するのである。
不遜ながら、
余りの嗜好の一致にめまいと疲労感でいっぱいになって館を出たが、
帰路、自らの作品との嗜好の一致点の、
しかし私の作品の脆弱さを思い出し、と同時に、
焼き物の存在してしまっているという物感に、
恨めしさと同時に、
もっとメタフィジカルなものを希求する私もいた、、、。
カワウソ
関連記事