2008年11月16日
藤本英明展
藤本英明展
「残熱行リターンズ」
11/15-11/30
ギャラリー ラファィエット
ラファィエットのお陰で
私的に勢い面白くなったパルミラ通りであるが、
昨夜は別所でワナキオ展もあったようで賑わった。
藤本英明というヤマトゥーの個展
という事もあってかパーティーは
地味ではあったものの、
お話し会は相当に賑わって楽しい夜を過ごした。
面白くなかったのは藤本氏が
イケメンであったことくらいだ、、、。
本来のコミュニケーションを知っている
オジサンオバサンでの話は多岐に渡り、
そこに20~30代くらいの人達が絡めば
なお楽しいのであるが、
若い人たちはそのコミュニケーションそのものの
普及に忙しく
自らのコミュニケーションそのものには
気が回らないようだ。
藤本さん、大学の先生、
オーディオプロフェッサー氏とこねねこ&その妻、
ギャラリーのオーナーとで「電位」と「藤本作品」を、
そして今やアイドル的存在の
愛しのYは
「はたしてアイドルたり得ているか!」
などを結論付けた、、、。
話はしかし、藤本英明の作品である。
会場を静謐に飾った作品はお洒落で
クリーンな感じで素敵だ。
その意味では尋常ということではあるが、
いわば尋常な作品を観る機会が減っている、
あるいはコンテンポラリーという非日常的
(という超フツーの)孤立作品が
もてはやされるきょう日は、
このような作品をみるとほっとするのもまた事実である。
藤本氏の作品が今日的ではないと
思っている訳ではなく、
むしろその作画方法を見れば、
そのプロセスそのものが作品を律している
という事で今日的普通であると思う。
近年の小学生ならやったことある、
重ねて塗った色面をペーパー等で剥がすと
下の色が出てきて楽しい、
というのが藤本氏の作品テクノロジーである。
とはいえ大人であるし作家であるからして
その仕事は繊細かつ技巧的で
作業は気の遠くなる感じもする。
予め何色も重ねて仕込んでおいた
イメージ(風景など)を
「色場所見表」(筆者の造語)や
「下絵図」を見ながらペーパーで
研ぎ出してゆく、、、、、
もちろん、鉢巻きやお祈りなどに頼らないで、
その眼で作って行く。
作業は、
まあアレですが実際は見ている時間の方が長いです、
と作家は話す。
そうなのだ!見ることから培われるのが作品であり、
その事によって表現というのが現出するという訳である。
見ていると気が散って出来なくならから
一気にやっつけてしまうというのとはここが違う。
このあたり肝に銘じたい。
そう言う訳で作品は穏やかな広がりとなる。
それはオレンジの広大な色面にあり、
風景といいながら、たしかに情緒的な、
桟橋と遠くに旅客船の船型だからして呼応しているが、
それでも物的に見える全体がオブジェに引き戻す。
パネルに拵えた作品はパネルの厚みの部分まで空の色であり、
その事によって物と空の
イリュージョンを行き来する、、、、。
それは作家のいう「せめぎ合い」の内にあるのかもしれない。
するとその作業(削り出した風景)が
プロセスとして見え、
いわゆるパースペクティブでない
風景画として立ち上がる。
これを私は今日的と思う訳です。
一見アバンギャルドにみえても、
今頃かいと思っても、
生身の体を見せられると
股間がホンノリ膨張する事がある。
それは別に健常のそれであって、
いや、スケベでも良いのだが、
その様なことでは作品というより
スキャンダル(秋波)である。
そのようなことが無い藤本英明の作品を
見ながら飲むビールは美味いと思う。
ただ、イケメンなのが、、、、シツコイ、、、。
獺
Posted by ネコとウソ at 21:10│Comments(2)
│アート
この記事へのコメント
楽しい時間でした。
又、機会が有れば談話しましょう。
又、機会が有れば談話しましょう。
Posted by 音無館の独り言 at 2008年11月20日 21:04
ひゃっ、
これはどうもありがとうございます!
さっそく「お気に入り」にさせて頂きます。
獺
これはどうもありがとうございます!
さっそく「お気に入り」にさせて頂きます。
獺
Posted by こねねこ
at 2008年11月20日 21:59

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