西の魔女が死んだ

ネコとウソ

2008年07月07日 21:59




 「西 の 魔 女 が 死 ん だ」

     梨 木 香 歩

       新潮文庫

ベストセラー久しい本だが「家守綺譚」

「村田エフェンディ滞土録」を読み、

遅ればせながら読みました。

ベストセラーになっただけあってか、

あっという間に読み終えた。

これもこの夏にふさわしく、

聞けば映画も、もうすぐ始まるという。

実はタヌキだった私も「家守、、、」の影響で

カワウソになったのでありました。

にわかファンと言われればそれまでだが、

いやなに、惚れ込んでいます。

若い友人たちにも、特に男性に勧めている。


 まいのパパが、、、

「、、、最近では、死んだらそれまでっていう考えは、

 あんまり流行ってないみたいだね」と話す、、、

うむむ、モダニズムをマットーバ来た身には痛いのであるが、

「流行ってないみたい」は良いねえ、

モダニズムも流行りであって

今となっては身体性を取り戻すべく、身にはタトゥー

自家用車にはダキボーキかしら、、、、。

 それはともかくも、おばあちゃんが、、、

「朝、起きるでしょう。まだ暗い季節もあれば、

今頃のようにもう太陽が登っていて

十分明るい季節もあります。

空気はとても冴えざえとしていて、

新しい一日が始まったんだな、と思います。

お湯を沸かして、お茶の準備をします。

そして庭に出て、草木の様子を楽しみます。

ときには思いもかけなかった植物が、

もくもくと土の間から芽を出していたり、

つぼみがふくらんでいたり、

新しい緑の葉がつやつやとして朝露を

抱いているのを見つけたりします。

庭は毎日変化します。

そして仕事をします。

私はそういう毎日のほかにどんなことも望みません。

変化を前もって知ることは、

私からサプライズの楽しみを奪います。

だから必要ないのです」

ちょっと引用が長くなったが、

この小説はこれに尽きるでしょう。

我々が忘れたもの、いや、我々がやめたものです。

 これらのことを私たちは誰かにしてもらうことで

しのいだり、無かった事にして「新しい物語」を

始めることにしたのでした。

して、その新しい物語は今温暖化と言う現象で

終わりを告げているようにも思われます。

しかし、依然世界は「新しい物語」に

固執するかのように進んでいます。

缶ビールにCO2表示をしたからといって、

それはムードにしか過ぎないように思われる。

ましてや途上国のCO2を買うというのだから、

なにおかいわんや、、、、。


 白クマさんは溺れるしかないのでしょうか。

 イノーを埋め立ててまで作った沿岸部の

    土地は冠水するという、、、



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