比嘉康雄展 3
比嘉康雄展 その3
沖縄県立博物館美術館
2011年1月10日まで
枝落としされ、寒々とした街路樹の福木をよそに、
あちこちの庭ではバラが満開だ。
家の庭のバラもいっせいに咲きほころんでいる。
それにふと目がとまる。
満開は確かに目に留まるが、
それだけでは画家の足を止めない。
留めたのはその並びに、
一瞬の内に造形的美しさを観たからだ。
つまりモダニズムに侵されている訳だ。
オリジナルサイズ(?)で見たい方は写真集で、、、。
比嘉康雄は神女と話し、
その世界に触れながらも何故に彼女らが、
その生活用品であるプラスティックの柄杓に
頓着しないのか閉口した、というような事を話した。
比嘉康雄もまたモダニストで在った訳だ。
つまり、
統一した空間を思うのなら、
プラスティックの生活用品は無いだろうという訳だ。
とまれ、比嘉康雄もちろん、
それ(モダニストであること)には気づいていた。
そうでなければその様な事には
頓着する必要のない世界空間にどっぷりのはずだからである。
だから写真家であり、警察官であったのだ。
いや、その力(能力)を警察官にのみ活かさず、
写真家になり、民俗学者にして、
哲学を志さんとしたことに向かった事が、
なにより私たちにとって、とても良かった事であるし、
それこそが比嘉康雄なのである。
でもその眼光鋭い時、
どうも刑事に見えたのは私だけでしょうか、、、。
カワウソ
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