アメリカフェスト

ネコとウソ

2009年07月06日 22:27


  キャノピー下端の絞り込みが無いつながり、、、、。



       「アメリカフェスト」

     昔カーニバルと言ったのだが、、、。


 本屋を出てゲートを見ると空いている。

その予定ではなかったのだが行くことにした。

 これまでは模型の資料のため、

それから自分たちの島を確認するために

炎天下を行っていたが、今回偶然に夕方となった。

それでももう日は太陽を二つ分くらいを残して

水平線の上にあり、そこへ着くころには

日が暮れているだろう事は予測出来た。

 ものすごいロックバンドの音の中、

黙々と目的の機体へと急ぐ。

ちっと心臓に負担をかけているかしらと、少し焦る。

見当たらない。自衛隊機の出展が多いような気がした。

日が暮れたので仕舞ったかと思った頃

しれっと佇んでいるラプター発見した。

 峠を越した感じの人達が遠巻きに観ている。

遠巻きなのは張り巡らされたロープのせいだった。



  尾翼とノズルは垂れている、、、、。

まだ全部を見せたくないらしく

格納庫を背にラプターF-22は伏せた感じにある。

見たからといって何か軽減するでもないのだが

見ないことには始まらないということもある、何が。

ともかくライトアップされたF-22を

仔細見入るも今ひとつ頭に入ってこない。

おそらくその造形のせいだろう。

 ファントムをへてイーグルまではそのデザインが

無骨、あるいは流麗であったのが

ここへ来てそのアンバランスな形は理解に至らない。

F-22はそれほど変な形というのではないが、

その垂直尾翼の位置が他の機体より前の方にあり、

それが従来の造形美学を逸脱していて、

その違和感が脳に馴染まないのだ。

もっともこれが最初ではないのだが、

つまりF-18もそうだ。

それでもF-18はそのほかの部分が

尋常の形態なのでそれほど変な感じはしない。

 F-22は主翼と水平尾翼もつながっていて、

平面形は、まあエイのようでもある、、、。

それらがギクシャクとつながった様なデザインで、

兵器であるからその形には訳があるのだろうが、

今ひとつである。

それでは美しければ許せるかというと

そういう問題ではないのだが、

敢えて話を混在させたい感じだ、何と。

 デザインについてもう少し分かりやすく言えば、

FFの乗用車が、

例えば、あのランエボにしても前輪の位置が

激しく後退してほとんどAピラーに食い込まんばかりだ。

あるいはFRのスカイラインもCピラーの下に後輪が無い、

これは著しくカッコ悪いという認識で育った

我々の世代としては同じようにF-22の違和感となる。

気味が悪いのだ。新しいのはいつも気味が悪いか、、、。

問題はまたしてもこれが、

あるいはこれを何十年にも渡って

飛び続けさせるつもりなのかということだろう。

今イーグルとラプターが混在して飛んでいるが、

私達は相当以前、いや、昔だ、

ファントムとイーグルが混在して飛んでいるのを見た。

諸行は無常ではなかったのか、

何故にこれは変わらないのだろうか、、、。

 フロントオーバーハングが無いに等しいBMWのセダンは

今も健在だ。リアのドアは後輪によって切り欠かれ、

その上にはCピラーがある、これを美しいという。

してドイツ製であるというのは、

何かしら因縁めいていると言えば無理があるが、

しかし、私たちは何も解決しないまま、ソノ上に居る。

そして今年も夏はやって来た。

 国体道路上空を

エルロンで揺らせながら背を見せるラプターの、

キャノピーの反射に

「はっきり見えてますよ」と言いたいのだが、

相手にはこちらの話が見えないらしい。

 フェストの会場で、

恒例の?A-10機首のバルカン砲の前で家族らしき人達が、

チョキを出し微笑んでファインダーに納まっている。

これをしてアットホームというのだろうが、

やはりここは、その愛娘のためにも

今のうちにその後方のA-10を片付けといた方が、


後の「エイリアン」の社員のように

大迷惑になるに違いないと思うのだがどうだろうか。

 ラプターの、肝心の後方からの機体画像を保存し忘れた私は、

ガックリ来ているのだが(何を)

それで良かったのかもしれない。

何故ならそれを補足したからといって

私たちが助かる訳ではないし、

このままだと、どのみち見させ続けられるのだから、、、。

 花火目当ての人達と入れ違いに基地を出る。

第5ゲートに出して欲しかったがままならず、

嘉手納道の駅方面で折り返して家路についた。

 会場を彷徨っている最中、この人込みと大音響の中で、

梗塞の発作がもし起きたら助からないかもしれないなと思った。

なんと新聞によれば喉を詰まらせて亡くなっている人がいた。

救急車到着に15分程かかっている。

そして基地外の病院へ搬送である。

あれだけの警備と救急車らしき物もあったのに。

応急措置は取られたようだが、

結局は基地外搬送では時間がかかりすぎただろうに、、、

どうにもならなかったのだろうか。

  

   私たちはそのラプターで、助けてもらえるのかしら、、、。



              カワウソ




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