ムクムクちゃん

　　　オジサンっ！

　　　　　　　　ムクムクちゃん

　　　　　　　　「イソヒヨドリ」


　キャツトフードを塀の上に置いておくと

あたりに小鳥がやって来て、

ついばむのでこれはうれしいと妻は喜んでいたのだが、

結構大勢の小鳥の人達がやってくるようになり、

果ては喧嘩をする始末！

これはいかんと生態系保護とか何とか言って中止にしていた。



　　　小鳥ちゃん劇場に見入るお二方、、、。

　そこへ、ムクムクのヒヨドリが一羽やって来て

「今日は無いのかい」と妻に尋ねたそうだ。

妻はそこで「オジサンが、あげちゃダメって」と

言ったらしい、、、。

　して２～３日後。

私はそのムクムクちゃんに襲われる！

真正面から小鳥が近づいてくるのは分かったが

突っ込んでくるとは思わず、辛くも避けた。

ひゃっ、どーしたのと思って見れば、

近くに止まってこちらを窺っている。

無視して家へ入ろうとしたら、

何やらバタバタ叫んでいる。



　　　ついばむムクムクちゃん。

流石に、なんかクレと言っているのが分かり、

妻にいって少しキャットフードをやろうとしたら、

なんと塀をすたすたと歩いてやって来るではないか！

まるで手乗り文鳥のように！

ところがよく見ると足を片方怪我しているようで

かばって歩く、、、。

やむなく心奪われ今日も給餌する事となった。

しかし「オジサンがダメって」言ったのに腹を立てたか

イジマシイ頭で考え私に抗議したかと思うと

涙ボロボロの私でもあった。





これくらいたんとお食べと、、、

（きっと笠地蔵に違いないと思惑するのでもあった。）

　妻は「あれは青い鳥よ」というけれど、

下半身が赤いのはどう説明すると

画家としてはのたもうのでした。




　　　　　　　　　カワウソ