Vintage Teddy Bear 

ネコとウソ

2008年08月27日 21:58



 Vintage Teddy Bear

       Yonda?
   
     Shinchosha
       (新潮文庫)

 ポイントを集めて貰ったテディベアー!

箱の中のベアーは死後硬直のように固まっており怖かった。

 すみません、、、

頂いておきながらこんなこと

いってしまって申し訳ないです。

 というのも開ける前に箱の形が長かったので

棺桶のように見え(本当にごめんなさい)

開けたら目にも堅く見えたので驚いたのです。

 さっそく首に巻きついたゴムを解き、

しかしその感触は実際に固く、

私がイメージしていたテディベアーと

大きく隔たっていたのでとても困惑したのでした。

 私がYondaClubのカタログから

イメージしていたのは

クニャッとするほどの柔らかさで、

かつ素材の良さで目を楽しませ、

触れると何とも言えない感触で

愛おしくなるテディでした。

 どうしてこのような思い違いをしたのだろうか

と思っていたら、妻が回答してくれた。

私が見たのは前期カタログで、

その時のテディはフワフワの毛でお座りしており、

なんと後期のカタログでは

毛をむしり取られたテディに変わっていたのでした。

それをYondaClubでは「

Vintage Teddy Bear」

と呼んでいるのでした。

つまりバーチャルビンテージという訳です。

よく見たらカタログにもそう書いてありました。

いわく

「こだわりのアンティーク加工を

ほどこしました。シブイ」とある。

 愛着はすでに織り込まれており、

あとはバーチャルなヴィンテージとして

眺めるだけ、、、、。

うむむむむぅ、と唸ってみても納得できない私がいる。



 「テディ・ベアのおいしゃさん」

 (ガブリエルバンサン作)を読む。

すばらしい線描で描かれた絵は

一目でファンになりました。

「アンジュールーある犬の物語」の作者でもある

といえばお分かりだろうか。

 
 本文より、、、、

  ーぼくは、目をかたっぽなくしちゃったけど、

   きみは、耳なの?  

  ーん。でも、いたんでいるのは耳じゃなくって、

   こころのほうさっ。

   だって、キャロリーヌとは、

   もうあえないんだもの、、、、。

  -そうさ。ぼくには、たしかにまだ目がついている。

   でもさ、それは 
 
  きみみたいに、かわいがられたり、

   だきしめられたりされなかったからさ。

   きみの話って、しらないことばっかりだ。


  「、、、きみの話って、しらないことばっかりだ。」

    やってもらってないことは分からない、
 
 思いもつかないことは思いつかない、、、、、愛情。


 「星の王子さま」でキツネが言う。

 「きみのバラをかけがえのないものにしたのは、 

  きみが、バラのために  費やした時間だったんだ」


 はたしてビンテージ風テディベアーは私達と

 絆を結べるのだろうか。

 眺めるだけの、ぬいぐるみテディベアーを

 撫でようとすると、

 すでにあばらが浮いたような胸にドキッとして、

 せいぜいあごの下を少し撫でるだけ、

 だってこれ以上毛が無くなったら

 可哀想だものと妻が言う、、、、。

 心なしか目に元気が無いので磨いてあげたら、

 キラッと光ったような気がした。


 気持ちや思い入れも仮想となる都会生まれの

 テディベアーはこの地で、

 私達のなかで新たな愛情(仮想)を

 得ることができるだろうか。

 もちろん家の子になったからには

 私達の仮想を生きて下さい。

 ほんものの猫達と一緒に、、、、。


  でも、猫達は容赦ないぞ!テディくん。







関連記事