集団健診
集団健診だ。
毎年やってくる、梅雨時のうえに不快な思いをする日である。
公民館までの道のり、
あまりの暑さと湿気による不快感で朦朧となる。
きっと老若男女公民館の広場に並ばされ
乳首の色が悪いと咎められ
下腹が出てると鞭打たれ
ホクロの並びが悪いと罵られるに違いない。
「そんなフラフラ歩いていたら車に轢かれるわよッ」
並んで歩いた妻が注意を促す、、、。
我に返ると公民館に着いていた。
レントゲン車のディーゼルエンジンが唸り、暑さを倍増させている。
呼び込みのような保健所の人が、私たちに声をかけるが、
なんだか聞き取れない。
受付で「レントゲンだけ、、、」と告げると
思いのほかやさしく「レントゲンだけですねっ」
と微笑んだ。
てっきり「アンタ、メタボでしょうがぁ!」
と言われるのではないかと内心ドキドキしていた。
しかしすぐにレントゲンというわけにはいかず問診があるという。
やはり「アンタ、メタボです!」と宣言されると思った。
問診を待っていると、あたりはどうしても病気を探し出したくて
たまらない、あるいは病気ですと宣言されたい!
という感じでいっぱいの人達のような気がした。
妻とさえろくに話をしなさそうな人たちが。
看護師の、お姉さんのプライベートな質問にドンドン答える様は
なんとしよう、、、、。
問診に、私は元気で、妻は、すこぶるふくよかかも知れませんが
後ろ指を指されるようなことはありませんとこたえ、
なんとかレントゲンにたどり着く。
珍しく、女性の技師さんで、これといった感慨もないまま終える。
レントゲンに感慨もないものだと思いもするが、
何せ朝から意気込んだものだから、
こうも、さり気ない感じだと拍子抜けするというものです。
結局、被曝して帰るだけの健康診断なのですが、
これで今年も健康でいられると、
思い違いするのもまた楽し、、、
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