2010年08月01日
心筋梗塞 24
夏盛り、、、。
心筋梗塞 その24
福 祉
私が「心筋梗塞」から命を守れたのは「心電図」では無い、
私の五感がこれはいつもと違うという判断と、
それから得られた事から医学検査を望み、
そこから生じる経験と判断こそが私を救ったと思う。
私の担当医が「障害者3級」を判定したのも、
単に「心電図」やそのほかの検査結果からというよりも、
その検査を踏まえてなお見えてくる経験とその専門的判断から
「障害3級」を認定したと思う。
そうでなければ医師では無いでしょう。
検査データだけから判断できるのなら医師はいりません。
それこそ障害福祉課の人で十分でしょう。
私は「心筋梗塞」の発作を夜に起こしたが、その日の昼間に
「心電図」「エコー検査」「レントゲン検査」「血液検査」をし、
異常無しとなり帰宅している。
しかしそれが無駄という訳ではない。
その様な事を思いついて病院に行き、
いわば心の準備が出来ていたからこそ、
検査結果とは別に、即救急車などの手配をし、
救急車も早く到着し、肝心の病院もその態勢にあり、
私は幸運にも一命を取り留めた。
これは検査が問題ではなく、
その意識が私をその様に行動させたというものでしょう。
検査結果にむしろ拘っていたら、大丈夫とその恐怖に勝てず、
時間を浪費しそれこそ重篤になった事でしょう。
事実、知人はその躊躇の時間が「障害1級」になっている。
私は「心筋梗塞」でインターベンション治療をし、その末端には
「狭心症」の詰まりかけた血管を有しているにもかかわらず、
いたって健康に見え、先述した検査などではすべてに良好と出る。
冠動脈の重要な部分が詰まったにしては良好で、ダメージが少なく、
複数の医師をして「命拾いしましたねぇ~」と言わせる。
しかし、心臓というものは実のところ分からないものらしく、
医師達はそこに安心を見出ださない。
むしろその良好さに怪訝ささえ窺わせる。
それはまた皮肉なことに、福祉事務所が出した
「身体障害者手帳交付申請の却下および返還手続きについて(通知)」
にも現れており
「今後認定基準に該当する障害が発生した場合には、
改めて身体障害者手帳の申請をする事が出来ます」とある。
これは何を意味するのでしょう。もう一度倒れてくださいね、
そうすればはっきりするかもしれませんからと私には思える。
そういえば入院中すれ違いの患者から
「何回目ですか?」と聞かれた事があった。
その時は何を言っているんだと思ったが、
今にして思えば何回か倒れてダメージを作らないと
「障害福祉を受けられませんよ」と言っていたのかもしれません。
さて、何のための福祉か。
病気を、障害を単にサポートするためではなく、
私達の幸せを、幸福を福祉というなら
「心電図」が基準を満たしているかでは無く、
私の全体に対してコメントして頂けないでしょうか。
そしてこの状況を知る医師の判断こそが重要を極めると思うのに、
目安であった基準がいつの間にか判断そのものになり、
実際に極めて専門的且つ重要な治療を行い私を救った医師の判断を
「主観」というなら何をもって彼を医師と我々は呼びましょう。
これこれの検査結果が出たが、
実際に診たその専門の医師が判断する事の方を
基準とするのが道理に思うのですがどうでしょう。
私が助かったのは「心電図」のお陰では無く、
私の判断と医師の技術と経験であって「認定基準」では無い事は明白です。
このような基準をもって患者を諮るのは本末転倒であり、
再発を誘発してかえって財政を逼迫させる要因にもなるでしょう。
全体を見渡す医療を考えたからこそ、
「メタボリックシンドローム」も出て来たでしょうに、
未だに細部の基準をその重要判断に置き、
結果、
最悪は死に至らしめるかもしれない判断基準結果と
なっていやしまいか。
いや、基準も根拠がもちろん無いものではなく、
有効であるからこそ使われてきた事でしょう。
しかし、ここで私達患者をすこぶる健康だからといって
良しとするのではなく、
先を見据えた健康と福祉を視野に入れるならば、
ここで現行の「身体障害者認定基準」を
意識改革しなければならない事と思います。
医療を基準ではなく、
私達の身体に照らし合わせた感覚からの認定が
望ましいものではないでしょうか。
私は「メニエール病」でもあるが、
これがまた国指定の難病にもかかわらず、何のサポートも無い。
普段の生活で困るのは、むしろそこちらの方でもある。
心臓は危険信号を予兆としてハッキリ送ってこない、
それだけに困るのであるが、
これらの事を総合して、
その人の状態を踏まえた福祉を考えて頂けないものだろうか。
切に願う次第である。
カワウソ
Posted by ネコとウソ at 22:09│Comments(0)
│心筋梗塞
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