クモちゃん

ネコとウソ

2014年04月01日 22:33





胃腸炎やら風邪やらで、

カワウソもこねねこも弱っていた。

カワウソなんて風邪の後に歯茎まで腫れて痛みだし、

歯医者通いしていたら、

クモちゃんがご飯を食べなくなり、

どんどん弱っていって、

とうとう天国に旅立ってしまった。

1月にジョセフィーヌを見送って、

年寄り猫達なんだと認識を改めたけれど、

立て続けに見送る事になると、

本当に力がぬけた。

年の順に亡くなる訳ではないのは、

人も猫も同じなのだけど。

クモちゃんは14歳で、

家の子達と馴染めず、

飼い猫なのに家の中でひとり暮らしだった。

洗濯室でひとり暮らし、

唯一の幸せと思われるのは、

ブラッシングをしてもらう事。

ご飯を食べながらブラッシングとか、

カワウソにブラッシングをねだるくらい。

弱っていく過程で、

どんどん奥まった所に引っ込むので、

(隠れたんだと思う)

飼い猫の幸せの一つも味わう事もせず、

甲斐も無いじゃないかと意見した。

そしたら時々撫でてもらうために出てきた。

付き合ってくれたんだと思う。

最後が近づくと、よく鳴くようになる。

「苦しいかい、寂しいかい」と擦ると落ち着く。

夜中に1時間おきに鳴いて、

しばらく擦るとウトウトと眠る。

事切れたのは午前3時40分くらいだった。

気配で分かったのか、隣の部屋に皆集まっていた。

縞田君なんかその日は昼からソワソワしていた。

後になって責めてもなんだけど、

「縞田君!あの時咬まなければ、

素直に好きと言えばよかったね」

と言ったら、瞳孔開いた目で、(たぶん)反省してた。

ジョセフィーヌもクモちゃんもおとなしかった。

おとなしい分、いなくなっても目立たないけれど、

不在の静けさは時と共に染みてきて、

寂しさはどんどん募ってくる。

   こねねこ




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