木洩れ日の家で

ネコとウソ

2012年11月08日 21:34


  画像が無いので、代わりと言ってはなんですが、、、。



「木洩れ日の家で」


古い家に犬と暮す老婆の話だ。

見終わったとき「百年の孤独」のウルスラを思い出した。

世界中にウルスラはいて、

これはポーランドのウルスラの話。

時として、女の人には家が人生に相当する事がある。

その家に長く暮らし、喜怒哀楽を生きているうちに、

家そのものがその人の人生になっていく。

男の人にとっても同じだろうけど、

女の人の方が関わる時間が長いぶん、

愛着(執着)が大きいのかもしれない。

この主人公アニエラにとって家は彼女そのもの。

古かろうが、ボロと言われようが、

家は彼女の身体なのだ。

モノクロの画面もいい。

過去も現在も入り混じり、むしろ過去を懐かしむ晩年の、

その人の人生を眺めるようなモノクロの映像は、

すごくしっくりきた。

あと、数少ない登場人物の中でも、

フィラ(フィラデルフィア)という犬の素晴らしかった事!

アニエラとフィラのやりとりを見るのは、

とても楽しかった。

家に忍び込んで来た少年がものすごく狡賢い顔で、

こんな絵に描いたような顔の子がいるんだ、

と感心していたら、その子は「ドストエフスキー」と名乗り、

あだ名が「フヨードル」だからというのに大受けした。

アニエラの最後の決断も面白かった。

自分の人生、大切なものをちゃんと受け継いでくれる人に託し、

自分の人生を締めくくるというのはハッピーエンドだ。

それにしても、個というものを主体に生きる、

西洋人ならではの選択かもしれない。

大好きな映画のひとつだ。

アニエラを演じた女優は、映画を撮った時点で91歳だそう。

91歳の人があんなに軽やかに歩いている。

それに、とても可愛い!!感動した。

目指せ、軽やかで可愛いおばあさん!だわ。

    こねねこ






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